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見た映画と本の感想を、悪文かまわず吐き出しております。やや毒舌が多いのでご注意を。
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「ガンマン大連合」

Vamos A Matar Companeros (1970)
セルジオ・コルブッチ監督
フランコ・ネロ
トーマス・ミリアン
ジャック・パランス




あらすじ
舞台はメキシコ。
政府軍VS革命軍。さらには革命軍でも暴力派と理想派が争っている。
そこへやってきたのはスウェーデン人の武器商人ヨド。
彼は暴力派のモンゴに雇われ、アメリカの捕虜となった理想派の要人サントスを奪取する事になった。
金に汚いヨドを、モンゴの副官バスコが監視する為に、旅に付き添う。
二人は道中、以前にヨドに裏切られて彼を憎んでいるジョンと政府軍から命を狙われる。



オススメ度
熱い野郎にオススメMAX




感想
・・・・・・・・久々に・・・、本当に久々に運命を感じる映画に出会いました。
こんな痺れるような感動を味わったのは、数年ぶりです。
私のショボい映画人生の、心に残る名画の一つに加えずにはいられません!!!!!!

それぐらいに、ブラーーーヴォーーーーな一品でした。
見ている最中から、顔がにやついて、興奮して、叫びたくなるような映画と言うのはなかなかございません。

グダグダ言ってないで、ネタバレ含む感想を吐き出させて頂きます!



冒頭、この映画のタイトルになっている「Vamos A Matar Companeros (殺っちまおうぜ!同胞ども!)」のエンニオ・モリコーネの音楽が高らかに流れ出し、ここから物語がスタート!

フラリと出てくるスウェーデン人のヨド。通称ペンギン
紳士なナリで慇懃無礼、相手の逆鱗に触れる毒の吐きっぷりに、登場開始五分も経たず、惚れてしまいます!!!!!!
セリフこそ丁寧なのに、ものっすごく乱暴で理不尽な暴力三昧!
いやん!口ひげが素敵!!!

そんなヨドをペンギン呼ばわりしてバカにする、荒くれ者のバスコ
あまり物事を深く考えない性格なのか、すぐに銃をぶっ放し、対抗しているサントス派の女ローラにちょっかい出したり、チンピラ然としています。
出会った当初から気に食わないペンギンに、1ドル硬貨を渡されて、「なんで俺に1ドル硬貨を?」と聞きながら、モンゴの命令でペンギンの監視兼同行者に任命されてしまい、はるばる国境を越えてアメリカまでサントス教授を奪還に向かうのですが・・・・

この相成れない二人が、暴れたり裏切ったり助けたり助けられたり見捨てたり騒いだりと、一緒にバカをやらかすうちに友情を育んでいきます。
それは決して、「美しい」なんて表現はクソ喰らえなバカな男二人の野次喜多なんですが、それがまた微笑ましく感じられ、面白いのです。


さて、登場開始5分で惚れてしまえる男ペンギンとは全く対照的な、決して賢くない浅はかなバカ男のバスコなんですが、こいつがまた・・・・映画が進めば進むほどに好きになってしまう、愛すべきバカ男なんです!!!!


そのバカ二人を執拗に狙ってくる宿敵ジョンもまた味があるキャラクターで、以前ペンギンに裏切られた所為で片方の手をなくしています。自分の命を救った隼を愛しており、隻腕の手には必ず隼の姿が。隼が飛ぶところにジョンあり。彼もまたペンギン同様、態度は紳士ですけれども、ペンギンの命を狙う執念は凄まじい。そんな彼の愛しい隼を焼き鳥にした二人(と言うかバスコ)は、そりゃ彼にとっては死罪に値するでしょう!

ファッションもそれぞれが素敵なんですね。
カンカン帽(パナマハット?)にシャツとベストにチャップスズボン、オシャレな革靴と・・・西部劇スタイルの口髭たっぷりのペンギン。
ベレー帽子によれよれのシャツに、肩からクロスした弾帯、胸元にはペンギンからもらった一ドル硬貨をペンダントにした不精髭のバスコ。

ジョンも紳士的な黒の上着にシャツにネクタイと言う出で立ちで、なかなか狼狽しない、始終ニヤニヤ笑っている謎めいた姿がカッコイイ。


とにかくこの濃いキャラクター三人がメインとなって話が進むわけですが、三人とも互いが決して味方ではない所が、また面白い!それぞれの思惑に則り、ストーリーが二転三転していくわけです。

そんな彼等を取り巻くキャラクターも味があります。
暴力派革命軍の外道で下品丸出しのモンゴ将軍、穏健派革命軍の若人達の希望である老教授サントス、彼を支持する強気美人の革命派リーダーのローラ、惚れた男の為に敵を罠にかける娼婦などなど・・・・主役三人を食わない程度に登場して、彼等も美味しいシーンを盛り上げてくれます。


そうして、金の事しか頭にない日和見主義のペンギンと、無学でバカで粗野なバスコが、サントス教授と行動を共にするにつれて、友情だけでなく己の内にある理想に気付いていく姿がまたいとおしい!!!!!!!!!

途中で、大の大人二人が大した理由もなく殴りあいの喧嘩をする場面も笑えたし、燃えた。


迎えるラストまでの怒涛の展開は、どこを切り取っても名シーンばかり。
バスコ、静かな決意のシーン

バスコとペンギン、大暴れ

バスコとペンギン、最後の対決シーン

結局、大暴れ

バッドエンド目前の雄たけび

この流れは素晴らしすぎます!
大暴れシーンのBGMも漏れなくモリコーネの「殺っちまおうぜ!同胞ども!」が流れ、ばなさまた~~ばなさまた~~~こんぱにぇ~ろ~~♪と、思わず口ずさみたくなりますね。




ここで事細かに説明した所で、ストーリー自体はそう複雑なものでもなく、至ってシンプルかつベッタベタな少年漫画的展開なのですが・・・・・・だが、それがいい!
てか、それでいいんです!!!!

とにかく『燃える』!!!この一言に尽きる、映画です。

これに燃えれないなんて、男じゃない!・・・・・私は男じゃないですが。




この映画は、私が愛して止まない某感想サイトで大絶賛していた西部劇で、一度見てみたいと切に願っていたけれども、なかなか近場のレンタル屋では手に入らず数年が経ち、つい数日前に、とうとうネットレンタルで出会う事が出来ました。
某所での大絶賛により、期待値は見る前からそうとう高かったんですが、そのハードルさえも楽々に越えてしまった超絶品の代物でした。
古い作品のようですが、全く古さを感じさせません。


私にとって西部劇はまだまだ全然見ていない、開拓してくべき分野でして・・・これから色んな西部劇を見ていこうと思った初っ端の作品がここまで出来が良過ぎたら、後の作品を見るのがちょっと怖かったりもするものの・・・・(ずっと前にモーガン・フリーマン目当てで「許されざる者」は見たけど、その時はハマれなかった・・・)
いやいや、見ていくぞ!西部劇!!!!


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