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見た映画と本の感想を、悪文かまわず吐き出しております。やや毒舌が多いのでご注意を。
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レディ・パイレーツ
セリア・リーズ


読む易く、とても面白かったです。
昔から冒険譚が好きな癖に、ファンタジー以外ではあまり読んだ事がなかった気がします。
これはファンタジーではなく、大航海時代を舞台に自ら海賊の世界に飛び込んだ女の子のお話で、割と現実的なので中高生向けの児童書でしょう。大航海時代と言うよりは、奴隷貿易を始めた時代と言った方がいいかな。
その辺も奴隷側からの目線と主人側の目線があって、奴隷貿易の凄惨さがよく分かります。

主人公ナンシーはそんな時代に「女性に生まれた」ゆえに、父や兄によって運命を決定付けられていました。しかし、昔から男の子と混じって遊び、父の本から色んな知識を得ていた活発な彼女はその運命に逆らい、何の因果か再会した海賊と共に海へと逃げるのです。
その海賊の船長と船医ってのが、またイイ味だしてて、二人ともナンシーがまだお嬢様扱い受けてた頃の元乗組員でした。彼らも海上で決断を迫られて海賊に転職?したのでした。
主人公ナンシーと行動を共にするのが、彼女の家に仕えていた奴隷の女性で、二人して海賊の世界に飛び込んでいったので(他にも色々理由があり)二人は姉妹の契りを交わすのです。

感想を話すとすごく長くなりそうなんで割愛しますが、この小説の魅力的な部分は次々と襲い掛かるトラブルと海や島の描写です。南国の暑さが伝わってきそうな文体と荒れ狂う海の様子がありありと分かる描写。晴れ渡った海。海や南の島が好きな人には胸躍る小説です。
野郎ども、出航だ!なんて言いたくなります。
んでもってなんと言っても、登場人物がまぁベタだけどカッコイイ連中が多い!!!!
ナンシーも勿論ですが、その友達ミネルヴァもなんかスマートでかっこよくて、・・・・・まぁ一番はブルーム船長と船医グレアム先生ですが。海賊だからといって無法者ばかりじゃないと言う事をしっかりと教えてくれる、かっちょええ船長さんです。いつだって冷静なグレアム先生も、二人とも紳士で素晴らしいです。
女性が主人公らしい展開として、愛した男が海賊の敵の海軍へとキャリアを進んでいるんですね。ウィリアムもイイのよ、ほんと。誠実で、決断力があって、凛々しいvvvv
そして、ラスボスもちゃんといるのがまた面白い。

なんかね、エンターテイメントの基本を全部ぶっ込んだ優等生の描いた小説って感じなのですが、たまにはこういう正統派の小説も新鮮で面白い!!!!(私が愛読しているダイアナさんの本はひねくれてるのが多いからね・・・)

あと、当時の奴隷貿易の様子が垣間見えて、勉強になります。
海賊さえも避けて通る奴隷船・・・・。
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