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見た映画と本の感想を、悪文かまわず吐き出しております。やや毒舌が多いのでご注意を。
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「エア・ハンター 相続人を探せ!」
クリス・ラースガード著




あらすじ
遺産相続人不明の死亡者のデータを入手し、その相続人を探し出して、遺産から数パーセントの報酬をもらう仕事をしている探偵ニック。片田舎で隠居生活を送っていたある老人が莫大な遺産を残していると知り、ニックは食いつく。同業者である大手探偵社もその情報を入手し、二社は相手を出し抜こうと、先を争って相続人を探す。しかし、ニックと同業者はFBIから即刻相続人探しは止めるよう、警告を受ける。こんなチャンスを棒に振るかと、二社ともにFBIの命令に背いて捜査を続ける内に、その遺産が過去の重大犯罪に関わっていると分かり、ニックと相棒は命を狙われる事になる。




感想
とても面白かった!ただ、ちょっと読み辛かったかな。主人公、被害者、犯人、黒幕、FBI・・・と、視点がコロコロ変わりがちなので、登場人物が多くて把握するのが大変でした。
それは置いといて、ストーリー自体はハラハラさせるハードボイルドアクションもので、ぜひとも映画で見てみたい一品です。

主人公ニックの飄々とした性格と、溌剌とした相棒のアレックスとのやり取りは、元恋人同士であり長く友情で結ばれているおかげか、信頼関係を感じさせて、コンビものの楽しさが味わえます。
この、相続人を勝手に探し出して遺産の一部を頂くと言う『エア・ハンター』と呼ばれる仕事がまず面白い。実際にこんな職業があり、著者自身もエア・ハンターをしていたので、詳しく仕事の実態を知る事が出来ます。



以下ネタバレ

 たまたま手に入れた、老人が残した莫大な遺産。この遺産の正体が、かつてナチスが不法に奪い取ってスイス銀行に隠し持っていた財産の一部と言うのだから、なるほどなるほどFBIが関与してくるのも頷けます。
これまたスイス銀行にナチスの隠し財産があったと言うのも実際あった話だそうで、御伽噺の徳川埋蔵金とはレベルが違ってリアリティがあります。その老人はかつてはナチスの財務省の副長官をしており、いわばナチスの財布を握っていた一人で、敗戦後に情報を米国に売る代わりに米国に亡命して名前も変えて保護承認プログラムの下で生きてたわけですね。
犯人に関しては、なんだかもやもやした感じの描写ばかりで、追跡中の恐怖は感じるものの、その執拗さにはあまりぴんとこなかったです。


裁判所のシーンや、主人公と元恋人現相棒のアレックスとの恋人未満友達以上の関係性、アメリカはニューヨークからサンフランシスコ、スイス、ドイツと舞台が飛んでいくので、追いかけて追いかけられて、犯人を追うのではなく、相続人を追っていく過程が面白かったです。

ぜひご一読あれ!
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