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見た映画と本の感想を、悪文かまわず吐き出しております。やや毒舌が多いのでご注意を。
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ナルニア物語第三章
「朝びらき丸、東の海へ」


あらすじ
戦争が始まり、叔父の家に預けられたエドマンドとルーシー。意地悪な従兄弟のユースチスにうんざりしながら過ごしていると、絵から水があふれ出て、ユースチスまで巻き込んで、二人は再びナルニアへ。
ナルニアでは、カスピアンが王となっていた。彼は、謎の霧によって人が失踪する怪異を追って、海を航海中だった。



感想
やっと観れた・・・!
もう終わりかけで3D字幕上映館を探して久々に梅田ブルクまで足を運びました。
ブルクの席がゆったり背もたれ式になっててかなり快適だった♪


ナルニアはずっと前に全巻読んでいて、映画化された過去二作とも映画館で見てパンフも買ってる上、この「朝びらき丸、東の海へ」はナルニアの中で一番好きな話だからぜひとも映画館で見たかったのだ!!!!!
そして期待に応える上作で、綺麗な映像と心温まる友情と冒険を楽しめました。分かりやすすぎる内容で、やや子供向け仕様ですが、ナルニアはずっとそのスタンスだと思ってるので、無問題!

で、原作を読んだのが随分前だったので細かい話はあんまり覚えてなかったんですけど、ユースチスが改心するって所が好きだったのはよく覚えてて、それがとても自然に描かれてるし、ユースチスの奮闘も素直に応援できて、本当に良かった。
エドマンドやルーシーはまだまだ純粋で可愛いし。


今回の話でいったんペベンシー兄弟全員退場になってしまうので、次の作品は果たして映画化されるのか謎です。
そもそも過去2作が興行収入が振るわず、配給会社が変わってしまったのが今作だったので、今作の売り上げやメンバーの人気具合で次があるか無いか決まりそうですね。
次に続くフラグもたててましたけど、それやっても続かなかった作品いっぱいあるし。(特に残念だったのは「黄金の羅針盤」。三部作なのに1作しか作れなかったってどうよ・・・・低予算で作っとけばと悔やまれる。ニコール・キッドマンとダニエル・クレッグいらんかったんでは 笑)


一番文句言いたいのは、パンフレット!
値段が高いのは我慢できるが、過去二作と装丁変えたのは許せん!
前のは二作とも同じ装丁で、パンフでは珍しい特殊紙使って作ってたのに!!!
なんだよ、あの安っぽいパンフは!
ついでに文句言うと、邦題もヤダ!原作の邦題と揃えろ!
せっかく1と2が揃ってたのに・・・・・配給会社が変わったからなのか?


ともあれ、映画自体は本当に面白かったので、DVD化したらまたぜひとも見たいです。
見終わった後に本屋で原作をチェックしたら、けっこう改変があったみたいなんですけど、これはこれで分かりやすく面白かったし、ドラゴン描写が楽しかったので、よし!
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先週末の24時間チャリティラジオを真夜中以外は全部生で聞けました。
録音も成功したっぽい(まだちゃんと確認出来てないけど)
アミューズではチャリティソングを作ったりと、色々と行動に出てるようですね。
海外では色んなアーティストが集まってCDアルバムを作ってくれたり、事務所の枠を越えて行動していて、海外との差がネットでは指摘されてたけど、日本じゃやっぱり事務所との契約の幅があって、事務所の枠を越えるのは難しいのかもしれないですね。
まぁ、思うことは・・・出来る事を出来る人がやればいいんじゃないかな、と言う事。
ボランティアや多額貯金やチャリティなど行動する人は素直にすごいと思うし、だからって真似せずとも、自分が出来る範囲で行動すればそれが次に繋がってくのではと思ってます。





さて





「ドールハウス」セカンドシーズン



アメリカドラマ。
要望に沿った人格をアクティブと呼ばれる人間にインストールし、顧客に束の間の夢を見せる組織ドールハウス。
1stシーズンでは主人公エコーと様々な依頼者、ドールハウスを一人孤独に追い続けるFBI捜査官ポールのお話でした。
2ndシーズンでは主人公エコーがドールの域を超えた能力を身につけ、元の人格キャロラインの謎を追うお話。
レギュラードールのシエラとビクターの過去も明らかになり、ドールハウスの親元ロッサム社の秘密を暴いていきます。


多分観ている人が少ないと思うのでバンバンネタバレして感想書いていきます。


最初の数話が面白かったし、わくわくしました。
エコーの中で過去の人格が混在し、それによりパニックを起こして任務を遂行できなくなってしまうんだけど、それを乗り越えたエコーは過去の人格を己の意志で自在に呼び起こす事が出来るようになり、様々な能力が使えるようになります。つまり、エコーが多重人格の統率者の役割を果たすわけです。

さらに面白いのが、FBIをクビになったポールが、警備責任者となったボイドの代わりにエコーの保護者となるんだけど、ポールの生真面目な性格が災いしてミスしたり、売春行為に対してポールが嫌悪感を露にしたりと、苦悩する保護者像が目新しい。
ドールハウスには否定的だけれども、そこで働く人間を目の当たりにして、外から追い込んで潰そうとするのでなく、まずはエコーを助けてドール達の為に何をするべきか迷っている風でしたね。

1stシーズンではなんであんなにキャロラインに執心したのかと思ってたポールだったけれど、今シーズンの最初のパートでエコーとポールのやり取りを見て行くにつれて、二人が自然に惹かれあっていくのが感じられて、素直に応援できます。



で、真能力を身につけた後は次なる展開で、ドールハウスの親元ロッサム社が議員を使って自社に不利な風聞を潰し、更にはドールの研究開発を進めている事が明らかになります。

遠隔操作でドールの行動を強制停止させるマシンをトファーが開発してから、話がどんどん加速していき、DCドールハウスに所属する天才科学者ベネットがそのマシンを応用させて武器に変えてしまい、しかも彼女が過去キャロラインの関係者であり彼女を憎んでいて、エコーを殺そうと狙ってきます。

そして、明かされるシエラとビクターの過去。どうして二人がドールになる事になったのか。
1stではエコーとノベンバーだけ判明していて、悲惨な事実から目をそらして過去を忘れたいと言う気持ちからドールになる道を選んでいたけれど(でもキャロラインは2ndでは理由が違う風だったな)、シエラはストーカーに薬によって廃人となっていたからで、ビクターは元軍人でPTSD対策の為だったと、それぞれ違った理由で面白かった。
ビクターがドールから開放された後の展開が良かった。

そこでロッサム社のドール軍隊化の実験を知り、彼らの非道なやり方に我慢ならなくなったアデルが一計を案じ、エコーを始め、ポール、トファー、プリヤ(シエラ)、アンソニー(ビクター)が協力して、ロッサム社の秘密を暴いてドールを開放するシーンはなかなか緊迫感があって面白かった。




物語が最終局面を迎えるキッカケになったのは、アクティブ機能をもたない只の人間までもドール化できる悪魔の兵器をトファーが考え付いてしまったせいで、それを実用化させる前にエコー達は奮闘し、「屋根裏」もお披露目され、ロッサム社の黒幕を暴いて、設計図もロッサムも全てを破壊して、大団円を迎えるのが最終話の一話前の話。
・・・結局それは一瞬の勝利でしかなく、ロッサム社の幹部達はドール機能を使って自分の人格を保存して色んな人間の体を移り渡って生き延び、悪魔の兵器を使って世界が崩壊してしまった10年後の世界が最終話の舞台。
1stで放置された最終話のメンバーも出てきて、一応の終結を迎えます。

シエラ&ビクターのコンビは終始良かったし、救いはある、希望もある。
でも、好きなキャラの末路が悲惨で、喜べない最終回だった・・・。
本国でも2ndまでなんで打ち切りドラマだから綺麗に終わってはいるけど、最後だからってトファーとポールを死なせてしまうのは嫌だったな・・・。
ポールとエコーがいい感じで描かれてて、キャロラインもポールに好意を寄せてる雰囲気だったから余計に辛い。
最後、ポールの人格をエコーがインストールして笑顔でENDだったけど、そんなの全然笑えないっつーの!!!!!!

あぁああああ。
ドールハウスで一番好きなキャラがポールとトファーだから、そんな私にはキツい最終回だった。
ビクターとか死亡フラグびんびん立ってたのに・・・
いや、まぁ、シエラ&ビクターコンビも好きなんでせめて彼らだけは幸せになってて良かったんだけどね。


話自体は1stと同じく毎度毎度の二転三転する展開ばかりで、視聴者を引っ掻き回すのが好きなスタッフの心意気がとても面白くて飽きさせない話ばかりです。
議員がドールなのは分かっちゃったけど、ボイドが黒幕ってのは絶対後付け設定だと思う(笑)

ベネットやウイスキーは惜しいな、と思ったキャラでした。もしドールハウスが続いていくならもっと登場回数増えてエピソードももりもり出来た気がしますが・・・・打ち切りドラマなのでしょうがない。

にしても、どうしてこれは人気出なかったんでしょうかね。
人気が無かったから打ち切りになったのか、別の事情なのかは分からないけど、これはかなり面白いアメドラだなぁと思ったんですけどね。もうちょっとお金に余裕が出来たら1stと2ndセットで購入したいくらい。
主人公エコーを演じるエリザ・ドゥシュクは「トゥルー・コーリング」の主役も演じてて、それも2ndまでらしい。1話しか見てないんだけど、それもけっこう面白そうだったのに、何が駄目なのだろうか。やっぱりオーソドックスな医療ものとか刑事ものでないと人気出ないのかなー。


ポールはホントいいね。いい男だわ。たまらんわ。
調べてみると、ポール役のターモ・ペニケットはギャラクシーってアメドラの準レギュラーでもあるみたいだけど、ポールから入ったからあの未来設定の格好に違和感を感じてしまう・・・。
もっと映画やドラマのレギュラーになってほしいな。



と言うわけで、ドールハウスはこれにておしまいです。
さて次は何を見ようかなと思いつつ、しばらくは映画と本にとどめておこうかなとも思ってます。映画を前ほど見てないのが寂しいし、読みたい本が色々あって。

で、「クローザー」5thシーズンのレンタルが始まったので、もうちょっとレンタル料金が安くなったらそれを見るぜよ。











獣の奏者
四部作+外伝
上橋菜穂子 著



読みました。
感想を述べる前にまずは一言。


面白かった!!!!!!!!!!!!!!!

久々に大興奮&もう続きが待ちきれないフハァフハァ状態。

こんなに面白い本に出会えたのは本当に久しぶりです(ダイアナさん除く)
どんどん読んで読んで読んで読み続けたい!
と、気持ちが焦って心を落ち着かせながら読める本にはなかなかそう簡単には巡り合えません。
あぁ、幸せ。
本を読む幸せを久方ぶりにじんわりと感じました。
図書館で借りたんですが、勿論、全部買い揃えますよ!!!!!!ギャホゥ





あらすじ
エリンの母親は、戦用に育てられている闘蛇の医術師であった。ある時、闘蛇が大量死し、異民族であった母はそれの咎を一人押し付けられる。母を救うべく村を飛び出したエリンだったが、無残にも母は非業の死を遂げ、エリン自身も生死の境を彷徨う事になる。
運良く蜂飼いに助けられたエリンは、蜂飼いの家で厄介になりながら蜂の生体を学び、そこで偶然、闘蛇を喰らう唯一の天敵・王獣に出会う。王獣に出会ってから、エリンは生きとし生けるものの「生」とは何なのか、「性」とはなんなのかを疑問に感じ、やがてその想いは運命に翻弄されながら、答えへと導かれていくのだった。


全部で四冊プラス一冊
前二冊 「闘蛇編」「王獣編」が前後編で、一つのお話。エリンの幼少期~大人の女性になるまでの間のお話。
後二冊 「探求編」「完結編」も前後編で、一つのお話。前のお話から10年は経ってます。
外伝は「堅き盾」のイアル視点のお話と、王獣舎の教導師長エサルの若かりし頃のお話。



上橋さんの著作を読むのはこれで二シリーズ目で、前に読んだのは「精霊の守り人」。こちらはアニメを先に見ていたせいか、読み進むのも早く、一冊で完結している事もあって、読後感はすっきりしたものでした。
アニメも丁寧なつくりでわかりやすく面白かったし、映像が美しかったです。小説も、アニメに劣らず、物語の伝承や細やかな生活背景や描写など、まるでアジアのどこかの国の歴史書を読んでいるかのような、精緻に描かれたお話でした。

著者が大学時代に文化人類学を専攻して学んだ事が生かされているのでしょう。物語の地盤がしっかりしています。



この「獣の奏者」もまた、アジア風の雰囲気のある世界観で、国の歴史や暮らしぶりなど、詳細に書かれています。

エリンの生まれ育った場所は大公(アルハン)と言う名で、沼に住まう闘蛇と言う獣を駆って、国境を守り、国土を広げてきました。その大公は、真王(ヨジェ)と言う国の礎となった地を守る為に作られた領地で、大公は真王の配下と言う立場でした。真王の領地は血を流す闘いを穢れとし、ただひたすらに国の安寧を祈る地で、全ての穢れは大公が引き受けていたのです。
大公には闘蛇乗りの閣下が頂点におり、その地を治め、真王には大公をも含め全ての上に立つ女の陛下がいました。
王獣は空を駆ける大きな獣で、真王の象徴となっています。ただし、真王の地で飼われる王獣は交配をせず、空も飛びません。武器として使うには恐ろしすぎる獣なので、音無し笛を使って、ただ祭事に飾られるだけの存在です。
一方、王獣の天敵と言える闘蛇は、大公では多く戦闘用に飼育されています。エリンが育ったのは、その闘蛇を育てる闘蛇村で、闘蛇が大公の象徴でした。
やがて国が大きくなっていくにつれて、その形に疑問を持つ者が現れます。大公の領地の人々は何故自分達が穢れを一手に引き受け、真王の人々がのうのうと戦を逃れて生きているのか。どうして大公ではなく、真王が国の頂点なのか、と。
大公閣下を国の頂点にと望む者が現れ始め、真王は命を狙われる事となり、『堅き盾(セ・ザン)』と言う、その名の如く命を盾にして真王を守る組織が結成されます。
国は大きく豊かになるにつれ、二つの権力がひそやかに拮抗していくのが、この物語の下地になっていて、エリンが過酷な運命を辿る要因です。



物語の素地になったこの二つの権力の話は面白いとは思いますが、それよりまずこの物語を読んでみようと思ったキッカケは、闘蛇と王獣、この二つの動物の医術師になると言うコンセプトに惹かれたのでした。
著者の想像上の動物の医学を、どこまでリアルに描かれるのか、とても気になったもので。それも音を奏でて交流を試みるならば、ますます興味がそそられます。

エリンと闘蛇の触れ合いはあまり描かれなかったのですが、王獣との触れ合いはベタな動物モノと言ってしまえばそれまでですが、やはり感動しますし、蜂飼いの元で学んだ事が次の王獣舎でも生かされていて、これまで体験してきた中で知らず知らず多くの事を学んでいるのだなぁと感心しました。
(いやー、私なら糞でそんなん気づかないだろーしなー)


闘蛇と王獣の関係、そして忘れ去られた過去の伝説。
ゆっくりと謎を解き明かしていきながら、エリンは何度も己の壁にぶつかり、自問自答します。それが運命だからとただ流されるだけでなく、昔からこういうものだからと掟をただ受け止めるのではなく、自分の意思で運命を決定し、掟を破っていくのです。
「ただ生まれたものを、あるがままに」
この信念のもと、エリンは生き、それを貫き続けるのです。

母親の凄惨な死、その後のジョウンとの山での日々から、エリンが「知る事」の喜びを覚え、そこから「生きる」と言う事は何なのかをずっと追求し続けてきたのだなぁと、外伝を読んで思いました。




以下、ネタばれ含む感想ですので、これから読もうと思っている人は読まない方が吉。







個々に楽しい人物やエピソードが満載で、泣かずには読めない台詞の数々もここでとくと語りたいのですが、それをすると、「えぇいもうまどろっこしい!!!読んでくれ!!!!!」と、明らかに読んだ方が早いので細やかには語りませんが・・・一人だけ・・・特筆して語りたいと思います。

それは「神速のイアル」!

闘蛇・王獣編は普通に楽しんでエリン視点でしたが、探求・完結編は途中からイアルの事に関心が集まってました。
探求編のヨハルとの闘蛇村の話も勿論とても面白かったんですが、エリンが誰と結婚したのか気になってて、出来ればトムラかイアルがいいなと思ってたんですけど、まさか本当にイアルだった時は小躍りしたくなりました。
あのイアルが一体どんな話があってこんな事に・・・・?!と、二人のやり取りがあんまり想像出来なくって、勝手に想像してにやにやしました。
闘蛇・王獣編でイアルの過酷な運命の先にはきっと戦いで命を落とす事になるだろうと思っていただけに、幸福とは言えないけれども静かで穏やかな日々を過ごせたのだと思うと嬉しいです。
8歳の頃に理不尽にも売られ、盾となって生き、多くの人を殺した身としては、きっと心穏やかな日常など想像も出来なかったに違いありません。
何処か自分の人生の区切りを意識しながら生きていたようなイアルが、セ・ザンの誓いを解いた後、どんな風に生きるのか生きる意志が果たしてあるのかと心配していたのですが、彼がこの先を生きていこうと決めたエピソードが「外伝」にありました。
「あなたは自分の生に後悔しかないの?」
この一言は強烈でした。
生き物は誕生を選べない。その生に後悔しかないのか。その運命を受け入れるしかないのか。
私は人生を諦めたくない、だから、どうかあなたも諦めないで。
そう乞うエリンの言葉がずっとイアルの胸に残っているんでしょう。

どんな酷い道しか前に用意されてなくても、その道をどう進んでいくかはその人間の気持ち次第なのだと思いました。
勿論、それには弱さに負けない心が必要なのですが、その逞しい心を作っていくのも、その人間がどういう歩き方をしたかによって変わるんでしょうね。


生きると言う事を強く意識して生きているエリンがイアルを救う存在になるのは納得がいき、過酷なエリンの運命に寄り添えるだけの強さを持っているイアルだからこそ、二人が添うのは自然な流れだったのでしょう。

心の支えだけでなく、実際、彼ほどエリンを支えられたのは、師長のエサル以外いません。
実戦経験を持ち、優れた技能と知性と冷静な判断力を持っていて、尚且つ辛い道を厭わないイアルは、エリンが王獣使いにならざるをえなくなった時、闘蛇乗りに志願して大公と真王の兵士達を結ぶ架け橋になって、エリンを助けます。
イアルが闘蛇乗りになると言い出し、困惑するエリンの目をものともせず、大公の申し出を蹴り、自分の意思をきっちりと言い切った時、その時の言葉を読んだ瞬間、痺れました。
大公がイアルの立場を慮ってくれ、彼を後方部隊の上級武官に、とあまり危険ではない配置をしてくれたのに対し、それを蹴り、何故だと問われて、一言。
「最前線を駆ける覚悟のない者に、武人は敬意を抱かぬからです」

・・・・かっこよすぎだろ、イアル!!!!
もうこの台詞が一番印象に残ってる。かっこよすぎる。たまらん。
イアル自身が武人だからこそ、思える言葉なんだろう。
にしても、真王を諌めたり、大公に反論したり、こいつは一体何者だ(笑)



この本を読む直前にたまたま「ドールハウス セカンドシーズン」の4巻目まで見ていたせいで、頭の中で
エリン=エコー(エリザ・ドゥシュク)
イアル=ポール・バラード(ターモー・ペニケット)
これで想像して読んでましたvvv 
ポールの頑固で真面目な所がイアルっぽくて(*^w^)


さて、イアルについて語ると、ここから二次創作小説が始まりそうなのでこの辺にしておいて、後はザッとでありますが、この物語の特筆したい点をば。



なんといっても・・・数々の聡明なキャラクター達。
普段ダイアナ小説の台風キャラばかりを読んでいる身としては、先を見通して己を自戒する良心を持つ人々ばかりが出てきて驚かされます。少なくとも、私が今まで読んできた小説ではありえない。
癖があるわけじゃないけれど、それぞれがそれぞれの立場に立ち、最良の道は何なのかを探り、それを適える為にはどういう道筋を辿れば良いのかを考え、行動してます。それ故にぶつかってしまう部分が出てきてしまうのは仕方なくて、政治に関しては現代の我々の社会の歪な構図に似ている所もありました。
分かりやすい嫌なキャラも勿論出てきますが、一人を除き、さして重要じゃないですからね。そのキャラクター一人を悪に押しとどめるのでなく、一般的な人を象徴させるだけの登場なので、そのキャラクターに苛立たされる事は少ないです。
イアルの他にかっこいいと思ったのは、大公でした。
彼は良い武将です。
自分をヨイショする身内だけを周りに置くでなく、彼の言動や行動から、末端までを気にかけてるのがよくわかりますし、真王セィミヤに対する態度が非常に男らしかった。


闘蛇と王獣に関しては、そこまでこの動物に興味をそそられはしなかったのだけれども、子孫を残す為に生命とは不可思議な生態を持つのだと思いました。これを思えば、異種であろうとも生きるものはみんな一つの群れの中で生きて均衡を保っているのだと、そう感じました。人間も含むね。




上橋さんの書かれる小説はとても丁寧で分かりやすく、淡々と描かれた中にはっとするような一文が潜んでいて、読んでいる手が止まる事がしばしばありました。
何度も読み返したくなる、そんな小説です。
優秀すぎる優等生の書いた、超優秀作。



もうしばらく獣の奏者に浸った後、守り人の続きも読んでみようかなーと思いますです。
・・・・原作を先に読んでしまったので、多分アニメは見ないです。



最後の名句を一つ。

『人は今しか作れない』
心に沁みる言葉です。
2011年3月26日
2年前に肺癌と診断され、闘病生活の末、永眠。
76歳でした。




3日遅れで知りました。
色々とニュースを見ていたのに、見落としてしまっていたのが悔しいのと、この事実が本当に本当に悲しいです。
ご高齢なのは承知していましたので、無理なさらずにと思っておりましたが、肺癌なのは知らなかったです。ご闘病生活を思うと、胸が痛みます。
今はただ、安らかな眠りを祈ります。



昨年の夏、イギリスの地に降り立った時、
「ダイアナさんの住んでいるイギリスに来たぞー!」と心が弾んだのを思い出します。
ダイアナさんの本を求めて本屋の中をうろつき、図書館でハウルの新刊を見た時は、とてもワクワクしました。

ダイアナさんの本だけは必ず新刊で即購入し、読めばノンストップでひたすら読み続けるのが常で、本屋の児童書ブースに新刊情報を知らなくてもついダイアナさんの新しい本が出てないかと探していました。

部屋が蔵書で一杯なので、極力本を買わなくなった昨今でも、ダイアナさんの本だけは別で、自分の部屋の中ですぐに手に取りやすい場所に、綺麗に揃えて並べていました。並ぶ背表紙を見るだけで幸せになれる、それぐらい好きな作家でした。
多分、一番。

ダイアナさんの本はどれもカオスです。
どの登場人物も、性格が何処か歪んでいます。
話自体、何の脈絡もなく魔法が当たり前に使えたり世界が9つあったりするし、迷惑な親戚ばっかり出てきます。
誰にも感情移入出来ないまま、ただ振り回されるように話が進んでいき、次第に混沌としていき、最後の最後で一気に畳み込むように物語は見事に収束して、終わるのです。
はっきり言って、無茶苦茶です。
だから、いいんです。それがすごく好きでした。
キャラクターも内容も設定も小道具も、彼女の本の世界の何もかもが生き生きとしていて、こんなにファンタジーを味わえる作家は他に知りません。
本当に大好きでした。











初めて読んだのは、気まぐれに手に取った「魔女と暮らせば」。
そこから、ハウルがジブリによってアニメ化する運びを知り、「クレストマンシー」シリーズと「ハウル」シリーズを読み、「七人の魔法使い」や「花の魔法、白のドラゴン」などの徳間書店新書、デイルマーク四部作やダークホルムの闇の君の創元文庫、「バウンダーズ」などなどの他の書店の本、どれもこれも思い出深いものばかりです。
一番思い入れがあるのは勿論クレストマンシーシリーズで、「トニーノの歌う魔法」で両家で歌を紡いだ時や、「魔法使いは誰だ」でクレストマンシーと言う文字が現れた時や、「キャットと魔法の卵」で卵が孵った時、あのシーンを読んだ瞬間を今でも覚えています。
ハウルはイギリス版を手に入れた時、真っ先に最後のあの名セリフの所を読みました。あれは本当に名文です。
ソフィー「どうせアンタは私をこきつかうんでしょ!」
ハウル「そうしたら、僕の服と言う服を切り刻んで、思い知らせておくれ」
これでこそ、ソフィーとハウルだ!
ジブリハウルの上映前の展示会に行った時の軽いショックと、ジブリハウルを映画館で見た時の怒りや悲しみや脱力感は今も変わる事無く胸の内に燻っています(笑)

「花の魔法、白のドラゴン」を買ってきた日、夜に読み始めて気付けば寝てしまっていて、ハッと目が覚めたら朝の5時で、むくりと起き上がってそのまままた続きを読み続けました。
「花の~」の姉妹本の「バビロンまでは何マイル?」を買ってきた時は、上下巻にも関わらず、夜通し読み続け、結局徹夜して読み終えてそのまま出社したのを覚えてます。

ダイアナさんの本には沢山の思い出があります。

本国で出版された未訳の本が翻訳され、佐竹さんの挿絵で、日本でも発売されれば嬉しいです。
それが無理なら本書を取り寄せて、頑張って訳して読みます。





これまで、素晴らしい魔法の数々を遥か彼方の日本まで届けてくれて、本当に有難うございました。
これからもまた、ダイアナさんの愉快な作品達が多くの人々に読まれ、愛される事を願います。
福山雅治
4月9日午後1時から放送の東日本大震災被災地復興支援特番、
ラジオ・チャリティ・ミュージックソンSP
『I’m with U キミと、24時間ラジオ』
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/entertainment/fukuyama_masaharu/?1301190289


福山くんがメインパーソナリティを担当するそうです。
被災地にこのラジオ放送が届けばいいなと思います。
私はこの日は出かけているので何処から何処まで聞けるか、怪しいのですがね・・・(苦笑)

地震発生から約一週間後、ナイナイも福山くんもラジオ番組に復帰しており、被災したサンドウィッチマンのお二人も特番でオールナイトニッポンを担当し、被災地に楽しいラジオをお届けしています。


芸能界やスポーツ界でも、チャリティや募金の情報が続々と出てきてますね。


募金と言えば
台湾ではチャリティ番組が放送されて、募金額が40億を突破したそうです。
(関連URL:http://getnews.jp/archives/105843)
台湾に行った時、どうしてこれほどまでと言うぐらいに親切にしてもらった思い出があります。
またぜひ台湾に行きたいです。

有名映画女優のサンドラ・ブロックも多額の募金を下さり、歌い手だとグウェン・ステファニーが多額の募金、レディ・ガガがいち早くチャリティ・ブレスレットを作ってくれました。海外のセレブはこういう行動は素早いなぁと感心します。
勿論、日本の各企業や個人の人々も沢山募金やボランティアを行っており、そういったニュースを見ると強く心が動かされますね。
悲しいニュースばかりじゃなく、こういうニュースももっとバンバンしてほしいです。
AC嫌いじゃないけど、CM枠が空いているなら、被災地の状況や様々な支援VTRを流してほしいな。
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